January 10,2006 10:54
1リットルの涙 第七話 「私のいる場所」


新しい年が明けた。以前よりさらに歩行が困難になった亜也(沢尻エリカ)は、車椅子を使うようになったが、潮香(薬師丸ひろ子)や瑞生(陣内孝則)を中心とした家族の支えを受けながら、明るく元気に毎日を過ごしていた。

3学期最初の日、亜也は、潮香に車で送ってもらって登校する。寒い中、校門の前で亜也が来るのを待っていたまり(小出早織)と早希(松本華奈)は、潮香が荷台から降ろした車椅子を見て一瞬戸惑うが、気を取り直していつものように亜也をサポートする。
ホームルームで、1年A組の担任・西野(佐藤重幸)は、進路希望のプリントを配った。明和台東高校では、2年生になってもクラスはそのままだったが、授業は進路別になるのだ。

放課後、生物室で潮香の迎えを待っていた亜也は、遥斗(錦戸亮)に進路のことを尋ねた。まだ何も決めていない、という遥斗に、動物が好きなのだから獣医になればいいのに、と言う亜也。逆に同じことを遥斗に問われた亜也は、しばらく考えた後、人の役に立てる仕事がしたい、と答えた。それを聞いた遥斗は、亡き兄・圭輔(佐藤祐基)が亜也と同じことを言っていたのを思い出していた。
そんなある日、潮香のもとに西野から連絡が入る。相談したいことがあるのだという。明和台東高校に向かった潮香を出迎えたのは、西野と教頭(児玉頼信)だった。そこで西野は、亜也を養護学校に行かせてはどうか、と切り出す。設備の整った養護学校に行けば、亜也も負担が軽減するだろう、というのだ。実際問題として、クラスの生徒からは、亜也のせいで授業が遅れて困る、という苦情も出ているのだという。
突然の話に驚いた潮香は、常南大学医学部付属病院を訪ね、亜也の担当医・水野(藤木直人)に相談した。すると水野は、以前自分が担当していた患者がいる養護学校を訪ねてみてはどうか、と持ちかける。水野は、今後もさまざまな選択を強いられることになる亜也のためにも、同じ病気と闘う患者やその家族の話は参考になるのではないか、と潮香に助言するが…。

別の日、水野は、「脊髄小脳変性症研究会」で研究発表を行った大学教授・岡崎(矢島健一)を訪ねた。水野は、15歳で発症した患者を持つ岡崎に亜也のことを話し、協力を要請する。岡崎は、患者のために力を尽くそうとする水野の情熱を感じ、それを快諾する。
そんな折、西野に進路希望を提出しに行った亜也は、そのついでにバスケットボール部を退部したいと申し出る。西野は、亜也がまだ潮香から養護学校の件を聞いていないことを察し、複雑な心境だった。放課後、亜也が退部したことがバスケットボール部員たちにも伝えられた。が、それを聞いたまりは、亜也から何も相談されなかったことにショックを受け、つい亜也に当たってしまう。

同じころ、潮香は、水野に紹介された養護学校を訪ねていた。そこで潮香は、亜也と同じ病気と闘っている18歳の少女・明日美(大西麻恵)と、その母親の菊枝(かとうかずこ)に出会う。
菊枝は、中2で発病した明日美を普通の高校に通わせるために受け入れてくれる学校を探し回り、何度も転校させたのだという。が、いまではそれが間違いだったと思っている、と潮香に告げた。「結局、養護学校に行くのが嫌だったのは私なんです。もっと早く、あの子をここに連れてくるべきでした」。菊枝が潮香にそう言うと、離れた場所で本を読んでいた明日美が顔を上げた。ふたりの会話を聞いていた明日美は、潮香の方に近づくと、病気のことを本当に受け入れられるようになったのはこの養護学校に来てからだと潮香に言った。「病気になったのは、不幸じゃないです。不便なだけ」。そう言って明るい笑顔を見せる明日美に、潮香も微笑み返した。

その夜、潮香は、亜也に養護学校の話を切り出そうとした。が、将来を見据えて勉強に精を出す亜也の姿を見て、何も言えなかった。
あくる日の放課後、亜也は、まりとケンカしてしまったことを遥斗に打ち明ける。亜也の車椅子を押しながら話を聞いていた遥斗は、いま自分に話した気持ちをそのまままりに伝えればいいだけ、と亜也に助言する。ちょうどそこに、亜也を迎えにきた潮香がやってきた。潮香は、遥斗を食事に誘った。
亜也の家を訪れた遥斗は、池内一家と一緒に食事をする。その席で潮香から将来のことを尋ねられた遥斗は、話の成り行きで、医大生だった兄が2年前に事故で他界したことを告白する。兄がいたというのは冗談だと思っていた亜也は、驚きを隠せなかった。瑞生は、話題を変えようと、遥斗の器にすき焼きの肉を放り込んだ。賑やかな瑞生と亜湖(成海璃子)のやり取りを見ていた遥斗に、笑顔が戻っていた。
食事を終えた遥斗は、亜也の家族のことを褒めた。遥斗の意外な言葉に、微笑む亜也。すると遥斗は、がんもの頭を撫でながら、「お前はちゃんと居場所があっていいよな」とつぶやいた。

あくる日、まりは亜也を呼び出した。そこで、中学校時代の思い出話をするまり。彼女がバスケットボールを続けられたのは、亜也がいてくれたからだった。だからまりは、亜也が辞めてしまうことを知って心細くなり、つい彼女にキツくあたってしまったのだった。まりは、その気持ちを亜也に伝えて謝ると「バスケ辞めても友だちだよね」と言った。「あたり前じゃない」。ふたりは、小さく微笑んだ。
その夜、亜也は、棚にしまってあった養護学校のパンフレットを偶然見つけ、ショックを受ける。亜也からそのことを切り出された潮香と瑞生は、覚悟を決めて養護学校の話を打ち明けた。すると亜也は、ふたりの言葉をさえぎって、自分の将来は自分で決める、と言い放つ。「友だちまでなくしちゃったら、あたしは、あたしじゃなくなる」。泣きながらそう訴える亜也の姿を見た潮香は、彼女の意志を尊重しようと決意する。


数日後、明和台東高校では、バスケットボール部の新人戦が行われる。まりたちの応援に駆けつける亜也。一方、潮香は、亜也を車から降ろすと、そのまま保護者会に出席した。その席で、役員たちから亜也のことに関する問題提起がなされた。授業の遅れや、亜也をサポートして事故があった際の責任問題などを学校側はどう考えているのか、というのだ。潮香は、そんな父兄たちに亜也の病気が治療困難であることを説明した。その上で潮香は、東高に残りたいという亜也のために、もう少しだけ時間がほしい、と頭を下げた。父兄たちは、そんな潮香に、保健師の仕事を辞めて亜也の側についていたらどうか、と言い出し…。
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3学期最初の日、亜也は、潮香に車で送ってもらって登校する。寒い中、校門の前で亜也が来るのを待っていたまり(小出早織)と早希(松本華奈)は、潮香が荷台から降ろした車椅子を見て一瞬戸惑うが、気を取り直していつものように亜也をサポートする。
ホームルームで、1年A組の担任・西野(佐藤重幸)は、進路希望のプリントを配った。明和台東高校では、2年生になってもクラスはそのままだったが、授業は進路別になるのだ。

放課後、生物室で潮香の迎えを待っていた亜也は、遥斗(錦戸亮)に進路のことを尋ねた。まだ何も決めていない、という遥斗に、動物が好きなのだから獣医になればいいのに、と言う亜也。逆に同じことを遥斗に問われた亜也は、しばらく考えた後、人の役に立てる仕事がしたい、と答えた。それを聞いた遥斗は、亡き兄・圭輔(佐藤祐基)が亜也と同じことを言っていたのを思い出していた。
そんなある日、潮香のもとに西野から連絡が入る。相談したいことがあるのだという。明和台東高校に向かった潮香を出迎えたのは、西野と教頭(児玉頼信)だった。そこで西野は、亜也を養護学校に行かせてはどうか、と切り出す。設備の整った養護学校に行けば、亜也も負担が軽減するだろう、というのだ。実際問題として、クラスの生徒からは、亜也のせいで授業が遅れて困る、という苦情も出ているのだという。
突然の話に驚いた潮香は、常南大学医学部付属病院を訪ね、亜也の担当医・水野(藤木直人)に相談した。すると水野は、以前自分が担当していた患者がいる養護学校を訪ねてみてはどうか、と持ちかける。水野は、今後もさまざまな選択を強いられることになる亜也のためにも、同じ病気と闘う患者やその家族の話は参考になるのではないか、と潮香に助言するが…。

別の日、水野は、「脊髄小脳変性症研究会」で研究発表を行った大学教授・岡崎(矢島健一)を訪ねた。水野は、15歳で発症した患者を持つ岡崎に亜也のことを話し、協力を要請する。岡崎は、患者のために力を尽くそうとする水野の情熱を感じ、それを快諾する。
そんな折、西野に進路希望を提出しに行った亜也は、そのついでにバスケットボール部を退部したいと申し出る。西野は、亜也がまだ潮香から養護学校の件を聞いていないことを察し、複雑な心境だった。放課後、亜也が退部したことがバスケットボール部員たちにも伝えられた。が、それを聞いたまりは、亜也から何も相談されなかったことにショックを受け、つい亜也に当たってしまう。

同じころ、潮香は、水野に紹介された養護学校を訪ねていた。そこで潮香は、亜也と同じ病気と闘っている18歳の少女・明日美(大西麻恵)と、その母親の菊枝(かとうかずこ)に出会う。
菊枝は、中2で発病した明日美を普通の高校に通わせるために受け入れてくれる学校を探し回り、何度も転校させたのだという。が、いまではそれが間違いだったと思っている、と潮香に告げた。「結局、養護学校に行くのが嫌だったのは私なんです。もっと早く、あの子をここに連れてくるべきでした」。菊枝が潮香にそう言うと、離れた場所で本を読んでいた明日美が顔を上げた。ふたりの会話を聞いていた明日美は、潮香の方に近づくと、病気のことを本当に受け入れられるようになったのはこの養護学校に来てからだと潮香に言った。「病気になったのは、不幸じゃないです。不便なだけ」。そう言って明るい笑顔を見せる明日美に、潮香も微笑み返した。

その夜、潮香は、亜也に養護学校の話を切り出そうとした。が、将来を見据えて勉強に精を出す亜也の姿を見て、何も言えなかった。
あくる日の放課後、亜也は、まりとケンカしてしまったことを遥斗に打ち明ける。亜也の車椅子を押しながら話を聞いていた遥斗は、いま自分に話した気持ちをそのまままりに伝えればいいだけ、と亜也に助言する。ちょうどそこに、亜也を迎えにきた潮香がやってきた。潮香は、遥斗を食事に誘った。
亜也の家を訪れた遥斗は、池内一家と一緒に食事をする。その席で潮香から将来のことを尋ねられた遥斗は、話の成り行きで、医大生だった兄が2年前に事故で他界したことを告白する。兄がいたというのは冗談だと思っていた亜也は、驚きを隠せなかった。瑞生は、話題を変えようと、遥斗の器にすき焼きの肉を放り込んだ。賑やかな瑞生と亜湖(成海璃子)のやり取りを見ていた遥斗に、笑顔が戻っていた。
食事を終えた遥斗は、亜也の家族のことを褒めた。遥斗の意外な言葉に、微笑む亜也。すると遥斗は、がんもの頭を撫でながら、「お前はちゃんと居場所があっていいよな」とつぶやいた。

あくる日、まりは亜也を呼び出した。そこで、中学校時代の思い出話をするまり。彼女がバスケットボールを続けられたのは、亜也がいてくれたからだった。だからまりは、亜也が辞めてしまうことを知って心細くなり、つい彼女にキツくあたってしまったのだった。まりは、その気持ちを亜也に伝えて謝ると「バスケ辞めても友だちだよね」と言った。「あたり前じゃない」。ふたりは、小さく微笑んだ。
その夜、亜也は、棚にしまってあった養護学校のパンフレットを偶然見つけ、ショックを受ける。亜也からそのことを切り出された潮香と瑞生は、覚悟を決めて養護学校の話を打ち明けた。すると亜也は、ふたりの言葉をさえぎって、自分の将来は自分で決める、と言い放つ。「友だちまでなくしちゃったら、あたしは、あたしじゃなくなる」。泣きながらそう訴える亜也の姿を見た潮香は、彼女の意志を尊重しようと決意する。


数日後、明和台東高校では、バスケットボール部の新人戦が行われる。まりたちの応援に駆けつける亜也。一方、潮香は、亜也を車から降ろすと、そのまま保護者会に出席した。その席で、役員たちから亜也のことに関する問題提起がなされた。授業の遅れや、亜也をサポートして事故があった際の責任問題などを学校側はどう考えているのか、というのだ。潮香は、そんな父兄たちに亜也の病気が治療困難であることを説明した。その上で潮香は、東高に残りたいという亜也のために、もう少しだけ時間がほしい、と頭を下げた。父兄たちは、そんな潮香に、保健師の仕事を辞めて亜也の側についていたらどうか、と言い出し…。
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