October 5,2008

イゥリプカ (日文歌詞)

イゥリプカ
Lyrics: 篠田朋子
Composed, Arranged: 志方あきこ

豊穣の女神の娘、イゥリプカ。
娘は不思議な力を持っていた。
祈れは実りを、舞えば雨を、謳えば太陽を、
意のままに操ることの出来得る力があった。
しかし娘は、皇城付きの易者の予言により
益と災いを同時にもたらす者として
山奥の伽藍へと幽閉さえ、その日々を送っていた。
陽の光を、草の息吹を見ることの能わぬ、
籠の鳥のような暮らしではあったが
それは、物心の付く遙か前からの娘の常であったので
さして不満を覚えることなく、日々祈り、舞い、謳っていた。
娘の舞いにより、国は飢えることなく栄えてゆき
平穩で凡庸な日々が恒久に続くかと思われたある日の事、
娘は伽藍を訪れた旅の僧に恋をした。
僧は、翠葉薰るが如き若僧であった。
しかし若者は、僧であるがゆえ、そして旅の途中であるがため、
通り行く薫風のように娘の元から去り、山を下りた。
娘は、生を受けて初めて心を乱し、僧を思い、焦がれては嘆いた。

そして

その涙は河川を乱し、あふるる濁流となり、
その憂いは陽を通さね厚き雲となり、
呟く言霊は蝗の群となり、一つの国と五の村を滅ぼした。
更にその濁流は、去りゆく若僧をも水塵へと変えた。
国を滅ぼし、焦がれた者をも滅ぼしたと知った娘は
哀しみのあまり自らも濁流へとその身を投げた。

天候が、収獲が万事、
非常に不確かなものになったのはこの時からある。


Posted by lilith0716 at 樂多Roodo! │13:00 │回應(0)引用(0)志方あきこ
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